こんにちは、カイトです。
みなさんは導体と誘電体の違いを言えますか?
多くの人はこの違いについて、ある程度理解できていると思います。
ただ、それぞれの物質に外部電界を加えたときに、どのような挙動を示しているのかまで理解できている人は案外少ないのではないでしょうか?
この記事では、平行コンデンサによって外部電界を加えた場合を例に出しながら、それぞれの違いについて細かく見ていきます!
この記事で学べること。
・導体と誘電体の違いが分かるようになる!
・導体と誘電体に外部電界を加えたときの、具体的な挙動がわかる。
・真電荷と分極電荷についての理解の助けになる!
導体と誘電体の違いは?
導体と誘電体の違いはなんでしょうか。
違いは簡単です!
・導体…電気を通す物質。金・銀・銅・アルミニウムなど金属、水道水や人体も導体になる。
・誘導体(絶縁体)…電気を通さない物質。ガラス、天然ゴム、セラミック、油、プラスチックなどがあげられる。
電気を通すとは、物質内を自由電子が動くことができるということです。
この理解が、電磁気で導体・誘電体を考える非常に大切になってきます。
ここからは、平行コンデンサの極板間に導体と誘電体を入れた場合を例に、具体的な違いを考えていきます。
極板間に導体・誘電体を入れたときの違いを比較する。
平行コンデンサとは、二枚の導体を極板として向かい合わせ、そこに外部から電流を流し込むことで、極板に電荷をため込む素子のことです。
このとき極板間には正電荷と負電荷によって、電界が生じます。
この極板の間に導体や誘電体を入れるとどうなるでしょうか??
それぞれの違いを比較していきましょう。
極板間に導体を入れた場合。
コンデンサ内に導体を入れると、導体内では外部電界を打ち消そうと真電荷(自由電荷)が動きます。
ここで重要なのは、因子が自由に動き回れる真電荷であるということです。
メモ
真電荷については、以下の記事で詳しくまとめています。
重ねて読むとより理解が深まるので、是非こちらもチェックしてみてください!
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真電荷は自由に動き回れるので、内部における外部電界の影響をちょうどゼロになるように真電荷が移動するのです。
高校物理なんかでも扱う、極板間に導体を挿入した場合の電界はゼロである、の意味はこういうことです。
極板間に誘電体を入れた場合。
続いて、極板間に誘電体を入れた場合を考えます。
また、誘電体内では電界が1/ε倍で弱まると話しましたが、電束密度は極板間では一定です。
D=εE
が、電界と電束密度を結びつける公式でしたね。
電束密度Dは、外部の物質の干渉を受けません。
どんな物質中を電束が通過しようと、電荷がQ[C]のとき、電束密度はQ/S[C/m²]で表せるわけです。
メモ
誘電率と、電界や電束密度については、以下の記事で詳しく学べます。
重ねてチェックしてみてください!
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まとめ。
最後にまとめます。
まとめ
・導体は、電気を通す物質。
・誘電体は、電気を通さない物質。
・極板間に導体を入れた場合、導体内の電界Eはゼロになる。
・極板間に誘電体を入れた場合、誘電体内の電界はE/εrになる。
誘電体や導体の考え方は、コンデンサの問題を考える際にも、非常に重要になってきます。
互いの性質を理解しながら、頭の中に整理しておきましょう!